蛙化現象の原因や陥りやすい人とは?対策と克服法について考察

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「最近、恋人が好きだと思っていたはずなのに、気づけば何故か気持ちが冷めてしまっている…」こんな経験はありませんか? このように異性に対する好意が一変し、突然その人を嫌いになる現象を「蛙化現象」といいます。

この記事では、「蛙化現象」の原因と特徴、陥りやすい人の特性や対策方法についてなど考察していきたいと思います。

「蛙化現象」を理解し、より良い人間関係を築くための一助としていただければ幸いです。

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蛙化現象の由来

「蛙化現象」とは元来、ある人に対して好意を抱いていたはずが、その人から好意を示されると逆に嫌悪感を抱くという現象を指します。

昨今では、好意を抱いていた人の些細な言動により一気に気持ちが冷めてしまう時にも使われるようになり、広義では「好きが一転して大嫌いになる」という感情のことを指しています。

「蛙化現象」という名称の由来は、グリム童話の1つである「カエルの王様」からきており、以下のようなあらすじとなっています。

  • ある国の王女が森の中の泉に、黄金のマリを落としてしまう。
  • そこへ一匹のカエルが現れ「共に食事し、ベッドの横で寝かせてくれるなら拾ってくる」と条件を提示。
  • 王女は条件をのみカエルがマリを拾ってくるが、約束を破って城まで走り返ってしまう。
  • カエルは城まで現れ約束を守ることを要求。
  • 事情を訊いた王は、王女にカエルとの約束を守るよう命じる。
  • 王女はカエルと夕食を共にし寝室に連れて行くが、堪忍袋の緒が切れカエルを壁に叩きつけようとする。
  • すると、魔法が解けたカエルは美しい王子の姿に変わった。
  • その後、2人はその後めでたく結婚しハッピーエンドを迎える。

原作は魔法が解けてカエル→王子になるという、「蛙化」ならぬ「王子化」だったわけです。

「蛙化現象」の名付け親は、2004年に蛙化現象をテーマにした論文を発表した跡見学園女子大学教授の藤澤伸介氏とされています。

2020年にはシンガーソングライターのりりあ が楽曲「蛙化現象に悩んでる女の子の話」を制作。同年に、蛙化現象に悩むヒロインを主人公とした漫画「カエルになった王子様」が発売されます。

その後も、若者の間で「蛙化現象」についてSNSへの投稿や共感の声が多く寄せられています。

 

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蛙化現象に陥りやすい人の特徴は?

一般的に、好きな人から好意を示されると嬉しいはずなのですが、「蛙化現象」に陥ると、逆に嫌悪感を抱くようになります。好きだと思っていた人に対する興味や魅力が失われ、不快感や嫌悪感へと変わるのです。

「蛙化現象」に陥りやすい人の特性としては、深い人間関係を築くことに対する抵抗感や苦手意識を持っていることが挙げられます。

具体的には、以下のような人が当てはまります。

  • 恋愛経験が少ない
  • 恋愛に対する不安や恐怖を感じている
  • 自己肯定感が低い

これは特にZ世代と呼ばれる若者に見られる傾向で、SNSやインターネットの普及により人間関係が複雑化する中で、深い関係を築くことに対するプレッシャーを感じてしまうのが要因です。

なぜ蛙化現象が生じるのか?

「蛙化現象」が発生する原因は、個々の心理的な背景に深く関係しています。一部の心理学者は、この現象が自己保護の一形態であると考えています。

例えば、好きな人から告白された時、その人への感情が一気に高まります。しかし、それが自分自身を傷つける可能性があると感じた時に、心はその感情をシャットダウンしようとするのです。

心理カウンセラーの小日向るり子さんによると、蛙化現象には主に3つの要因があるといいます。

自己肯定感が低い

大好きな人が、いざ両思いだと分かると、「私なんかで釣り合うのだろうか?」と不安になり自己嫌悪に陥る。自己肯定感が低いと、このような心理が働き心を閉ざしてしまいます。

現実感が乏しい

相手を理想化し過ぎて、アニメや人形のようにキレイな容姿を想像して現実感に乏しくなっている。そのため、恥ずかしい言動や失敗など些細な言動で裏切られた気持ちになり、強い嫌悪感を抱くことになる。

経験値が低い

蛙化現象がZ型世代を中心とした若者に多く見られることからも、経験値が影響していると考えられます。例えば、恋愛経験が乏しいことにより、恋愛に対する憧れとは裏腹に無意識レベルでは不安や恐怖を感じていることが影響しています。

(引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/

蛙化現象の対策と克服法

「蛙化現象」に陥らないためには、先述のどの要因に自分が当てはまっているかを自己分析し、その思考回路を修正していく意識を持つことが重要です。

相手から好意を持たれた時に、「なんで私なの?」と自分自身を貶めてはいないでしょうか?自分の存在を認め素直に受け入れることで、自分も他人も完璧ではないという当たり前のことが実感できて寛容になれるわけです。

そうすると、好意を持っている相手に対しても「こうあるべき」という理想像を押し付けることも無くなり、現実とのギャップで相手を嫌いになることも無くなるでしょう。

自分自身を受け入れ、相手のことも受け入れる素直な心を持ち、自分の思考回路を客観視して軌道修正していくことを意識的に心がけていく。このようなことは、人生経験を積んでいく上で自然と培われていくものです。

しかし、まだ人生経験の浅い若者にとってはすぐには解決が難しいかもしれません。例えば、友人と恋愛話をしたり、関連する本を読んだりすることで経験値の不足を補うこともできます。

また、心理学者や心理カウンセラーなどの専門家に相談することで、自分の思考パターンやその背後にある感情を理解し調整、修正する方法を学ぶことも推奨します。

(参照サイト:https://news.yahoo.co.jp/articles/

まとめ

今回の記事ではSNSなど若者の間で話題となっている「蛙化現象」について、その原因や対策と克服する方法について考察してきました。

蛙化現象は深い人間関係を築くことへの恐れや抵抗感にあるとされ、恋愛経験が少ない人や自己肯定感が低い人などが陥りやすいとされています。

対策としては、まずは自分を受け入れ素直な心を持つことと、恋愛経験を積むことで恋愛に対する理解を深めること、そして自己肯定感を高めることが重要です。また、心理カウンセリングなど専門家のサポートを受けることも有効です。

多くの場合、これらのことは人生経験を積むことで自然に学び克服していけるわけですので、焦らず慌てずゆっくりと、まずはありのままを受け入れできることから少しずつ取組んでみることをお勧めします。

「蛙化現象」を理解し、より良い人間関係を築くための一助としていただければ幸いです。最後までお読みくださり誠に有難うございます。