サイトを閲覧しているとCookie(クッキー)の同意を求められることが多々ありますが、拒否するとアクセスできないウェブサイトが出てくる可能性があります。
Cookie同意がもたらすリスクも無視できません。特に、他人があなたの端末を使った場合、承諾なしに閲覧履歴を見られるリスクや、ログイン状態のウェブサイトが不正利用される恐れがあります。
Cookieを拒否することによるデメリットとしては、自分にカスタマイズされた情報の提供が受けられなかったり、ショッピングカートの内容が保存されなかったりなど、何かと手間がかかることが生じます。
本記事では、Cookieを許可する場合のリスクや、逆に拒否することによるデメリットについて掘り下げて説明します。
Cookieを同意しない場合のデメリットとは?
Cookieを同意なくても大抵の場合、特に大きな問題は生じません。ただし、サイトによっては閲覧制限がかかる場合があり、その際は選択肢によっては閲覧を続けることができます。
Cookie拒否の具体的な不都合について詳細に説明していきましょう。
会員制サイトで毎回ログイン情報の入力が必要
Cookieの情報には閲覧したページ、例えばサイト閲覧した日時やログイン情報などが含まれています。
Cookieがログイン情報を記録してくれると何がよいかというと、例えば楽天やAmazonでショッピングする場合、次回以降スムーズにログインすることが可能です。
これがないと、再訪時に毎回ログイン情報を入力する手間が発生します。つまり、ログインが必要なあらゆるサイトやサービスで、都度IDとパスワードの入力が求められるわけですね。
また、Cookieを許可しておくとショッピングカートの内容も保存されますので、とりあえずカートに入れて後日セール日に購入したい場合などは便利に使えます。
サイト訪問のたびにCookie同意を要請せれる
Cookie同意を拒否すると、そのサイトを訪問するたびに「クッキーに同意しますか?」とが表示されることになります。
一度同意をすると、その情報はCookieに保存されるので、次回以降は問い合わせが表示されずに済み、迅速にサイトを閲覧できるようになります。
Cookieはユーザーだけでなく、ウェブサイト運営者にもメリットをもたらします。YouTubeで好みの動画が推薦されたり、視聴途中の動画が表示されるのも、実はCookieのおかげだったりします。
YouTubeを頻繁に視聴する人にとっては、自分の興味に合わせたコンテンツが表示される仕組みは非常に便利ですよね。
これは、Cookieがユーザーの閲覧情報を蓄積し、それを基に関連するコンテンツや広告を表示する仕組みになっているためです。
サイトの管理者はクッキーを利用してユーザーの行動を追跡・分析し、それによってウェブサイトの品質を向上させる助けとなります。
つまり、Cookieを拒否するという選択は、これらの便利な機能を享受しないことを意味するわけです。
Cookie同意の裏に潜むリスクとは?
Cookie同意のメリットなどを説明してきましたが、実はリスクも伴います。特に、端末を複数の人で共有している場合や、端末が盗まれたときに生じるリスクは重大なものです。
たとえば、家庭内でパソコンを共有している状況を想像してください。
家族の一員がオンラインストアにログインしたままパソコンを放置してしまった場合、他の家族がパソコンを使用した際に、知られたくない情報を見られたり、予期せずショッピングをされてしまうなどの可能性もあります。
家族ならまだしも、スマホやタブレットなど外出先で紛失あるいは盗難によって第三者に渡った時のリスクは、さらに深刻なものになることは言うまでもありませんね。
でも、安心してください。うっかりCookie同意を許可してしまった場合でも、後からいつでも削除できます。
Cookieとは何もの?
そもそもCookieがどういうものかというと、ウェブサイトが訪れた人を認識し、次回も同じ人だとわかるために端末に残される情報のことです。
例えば、以下のような内容を収集して保存されます。
- ログインが必要なウェブサイトのユーザーIDとパスワード
- 閲覧したページと訪問日時
- ショッピングサイトで選んだ商品
前述のように、ショッピングサイトで「おすすめ商品」や「最近見た商品」が表示されるのはCookieのおかげです。
Cookieを使うことで、ウェブサイトはどれくらいの頻度で訪れているかや、どのページから来たか、訪問した時間などを把握できます。
Cookieをオフにすると、ユーザーは毎回自分でログイン情報を入力しなければならず、サイト運営者側の方では、利用者の好みや流行を分析するデータが得られないというデメリットがあります。
Cookie同意しないとサイトを見れない?
多くのサイトはCookieの使用を前提としており、承認しないと閲覧できないケースがあります。
特に会員情報などを扱うサイトでは、Cookie同意が必要になるため、これは避けられない設計上の問題です。
Cookieを使わないと、パーソナライズされた情報が得られにくく、使い勝手が悪化する可能性があります。
Cookie承認については選択できる設定もありますので、どのようなオプションがあるかを確認し、自分に合ったものを選択することが可能です。
必須なのにCookie同意を求めるのは なぁぜなぁぜ?
「Cookieに同意しますか?」という表示が出て、承認しないとサイトが見られないことがあります。
同意が必要なのになぜ聞かれるのか不思議に思うかもしれませんが、これはサイト側がユーザーの同意を法的に取る必要があるためです。
以前はユーザーの許可なしに情報が収集されていましたが、プライバシーの保護を目的とした法改正により、クッキー情報の収集にはユーザーの同意が必須となりました。
Cookieの同意を回避する方法
ウェブブラウジング中のCookie同意を避ける方法について解説します。
以下に、デバイスごとにCookieの承認を回避する設定手順を紹介します。
iPhoneでの設定方法
- 「設定」アプリを開く。
- 「サイトの設定」を選ぶ。
- 「プライバシーとセキュリティ」で「全てのCookieをブロック」をオンにする。
Androidでの設定方法
- 「設定」アプリを開く。
- 「Safari」をタップする。
- 「クッキー」を探し、オフに切り替える。
パソコンでの設定(Google Chromeの例)
- 画面右上にある「…」をクリックしてメニューを開きます。
- 「設定」を選択します。
- 「プライバシーとセキュリティ」内の「サイトの設定」に進みます。
- 「クッキーとサイトデータ」を選びます。
- 「サードパーティのクッキーをブロックする」に設定を変えるか、「全てのクッキーをブロックする」にチェックを入れます。
※全てをブロックすると、利便性が低下する可能性があるため注意が必要です。
※もし特定のサイトだけクッキーを無効にしたい場合は、そのサイトを「クッキーを使用できないサイト」として設定することができます。
Google Chromeの操作を例に挙げましたが、他のブラウザでも同様の設定を通じてCookieをいつでもオフにすることができます。
Cookieは主にユーザーの行動を追跡する目的で使われており、直接的な個人情報の特定には利用されませんが、不適切に使われるリスクは否めません。
より安全にインターネットを利用するためには、Cookieのメリットを享受しつつも、不正アクセスを阻止するセキュリティソフトを導入するなど、追加の対策を講じることが推奨されます。本記事がその一助となれば幸いです。