スマートフォンに見覚えのない「+295」からの着信──そんなとき、あなたならどうしますか？
「どこの国？」「出て大丈夫？」と不安になるのは当然のことです。
けれど、発信元をきちんと知っておけば、落ち着いて正しく対応できます。今回は、この番号の正体や、なぜ警戒すべきなのか、そして着信時に取るべき行動について詳しく解説していきます。
+295はどこからの番号？
「+295」は、フェロー諸島というヨーロッパに位置する小さな島国の国番号です。デンマークの自治領で、北大西洋に浮かぶ自然豊かなエリア。人口は約5万人ほどで、比較的静かで穏やかな地域として知られています。
しかし、日本との関わりは非常に限られており、観光やビジネスでの交流もごくわずか。日常生活の中でフェロー諸島から電話がかかってくるようなことは、ほとんどありません。
さらに、日本とは大きな時差があるため、深夜や早朝に突然着信がある場合も。心当たりのない時間帯の国際電話は、迷惑電話の可能性が高いと考えてよいでしょう。
「+295」の着信は危険？
では、なぜこの地域の番号がトラブルの元になりやすいのでしょうか？そこには、国際電話の料金システムと、詐欺師の巧妙な手口が関係しています。
代表的なのが「ワンギリ詐欺（ワンコール詐欺）」です。電話を1～2回鳴らしてすぐ切ることで、着信履歴を残し、受け手が好奇心で折り返すのを誘っています。
このような折り返しをすると、数分の通話だけで数千円もの通話料を請求されることもあります。中には、「プレミアム番号」と呼ばれる特殊料金が発生する回線を悪用しているケースもあるのです。
さらに最近では、自動音声を使って通話を長引かせようとする「音声ガイダンス型詐欺」も増えています。
「当選のお知らせです」や「重要なご連絡があります」などといった内容で、つい話を聞き続けてしまうよう仕向けられるのです。
中には、「本人確認」と称して個人情報やクレジットカード番号を聞き出そうとする悪質な手口も報告されています。少しでも疑わしいと感じたら、絶対に情報を提供しないようにしましょう。
見知らぬ「+295」からの着信、どう対応するのが正解？
ある日突然、スマートフォンに「+295」から始まる聞き覚えのない番号から電話が…。こんな時、どう対応すればよいのか迷ってしまう方も多いはず。慌てず冷静に行動するために、危険を回避するための基本的な対処法をご紹介します。
知らない番号は出ない
正体不明の海外からの着信には、まず応答しないことが一番の予防策です。「+295」は、日本とは縁の薄い地域の番号として知られており、何度着信があっても無視するのが安全です。
何度もかかってくると不安になりますが、焦って出るのは避けましょう。
気になる番号はすぐに検索
不審な番号が気になったときは、ネット検索で発信元を調べるのがおすすめです。
「295 国際電話 正体」「迷惑電話 295」などで検索すると、過去の被害報告や注意喚起が出てくることがあります。
間違って出てしまったら？
うっかり電話に出てしまった場合は、すぐに通話を終えることが重要です。「当選のお知らせ」や「確認のためにお名前を…」などと言われても、絶対に個人情報を伝えないでください。
「間違い電話でした」と伝えて速やかに切りましょう。その後は、念のため通話履歴や料金明細をチェックして、不審な請求がないか確認しておくと安心です。
折り返しは厳禁
つい気になって折り返したくなるかもしれませんが、絶対にかけ直さないでください。本当に重要な連絡なら、他の手段で再度コンタクトがあるはずです。
国際通話は料金が高額になりやすく、詐欺の一環である可能性もあるため注意が必要です。
日頃からできる迷惑電話予防策
最近では、「+295」をはじめとする見知らぬ国際番号からの電話が増えてきています。こうした着信には思わぬトラブルが潜んでいる可能性もあるため、日常的な備えがとても大切です。
怪しい海外からの電話に備えるための予防策や、万が一出てしまったときの対応方法をまとめました。
携帯会社の迷惑電話対策機能
各通信キャリアでは、迷惑電話を自動的にブロックする機能やサービスを提供している場合があります。
事前に危険な番号を検知して着信そのものを防いでくれるものもあり、料金は月数百円程度と手頃です。設定も簡単なので、まだ利用していない方は一度チェックしてみると安心です。
スマホの着信拒否機能
スマートフォンには、特定の国番号からの着信をブロックできる機能が搭載されていることがあります。設定画面を確認して、「+295」などの番号を拒否リストに登録しておくと、再発防止につながります。
専用アプリ
スマートフォンには、迷惑電話を検知・警告してくれる専用アプリもあります。利用者同士で情報を共有し、危険とされる番号からの着信があった際には事前に知らせてくれる仕組みです。
無料で使えるアプリも多数あり、インストールしておくだけでも安心感がぐっと高まります。
家族ともルールを共有
ご高齢の家族がいる場合は、「知らない国からの番号には出ない」というルールを事前に話し合っておきましょう。
情報を共有しておくことで、着信があったときにも落ち着いて対応できます。家族同士のちょっとした声かけが、被害防止につながることもあります。
被害にあった時の連絡先を把握
うっかり電話を取ってしまい、通話料が発生してしまったかもしれない――そんな時は、まずは契約している携帯会社に連絡を。
状況によっては、通話料金の減額や免除の対象となることもあります。さらに消費者ホットライン（188）や最寄りの警察への相談も選択肢に入れておくと安心です。
請求書確認の習慣化
毎月の請求明細をこまめにチェックすることも、被害に気づくための有効な手段です。普段使わない「国際電話」などの項目に、不自然な請求がないかを意識して見てみましょう。
早期発見が、被害を最小限に抑えるカギになります。
ネット上の最新情報
迷惑電話の手口はどんどん巧妙化しています。SNSや迷惑電話情報サイトなどでは、新たな詐欺の番号や傾向が日々共有されています。
定期的にチェックして、危険な番号や詐欺のパターンを知識として蓄えておくとよいでしょう。
周囲への注意喚起
自分が被害にあった、もしくは怪しい着信があった場合は、家族や知人にも情報を伝えておきましょう。
「こんな電話があったよ」と共有するだけでも、同様の被害を未然に防ぐことができます。地域全体で意識を高めていくことが、安心できる暮らしを守る第一歩です。
まとめ
「+295」など、見覚えのない海外からの着信には、慎重な姿勢で対応することが何より重要です。
- 電話に出ない
- 折り返さない
- 家族や周囲と情報を共有する
この3つを意識しておくことで、安心してスマートフォンを利用し続けられます。
万が一、不審な着信があっても一人で悩まず、信頼できる人や専門機関に相談してください。小さな声かけや注意が、被害を防ぎ、安心できる通信環境づくりに役立ちますよ。