子供の卒業式に着る服装は、多くの母親にとって悩みの種です。
特に、普段着ることの少ない着物を選ぶ場合は、「自分だけ浮くのでは?」「どんな着物が卒業式にふさわしいんだろう?」なんて次々と不安がよぎってしまいます。
卒業式に母親が着物を選ぶ場合におすすめの色や柄についてなど、記事の中でご紹介していきます。
卒業式にふさわしい着物の選び方
では、卒業式に母親がどのような着物を選べば良いのでしょうか?
一般的に、卒業式にふさわしいとされる着物は以下の3種類です。
- 訪問着
- 付け下げ
- 色無地
かつては、一つ紋の「色無地」が卒業式に最も適した着物とされていました。
しかし、時代の変化と共に、色や柄が控えめであれば「訪問着」を選ぶ方が増え、現在ではそれが通例となっています。
ただし、留袖のような五つ紋を含む高い格式の着物は、子供が主役の卒業式にはふさわしくないとされています。
着物を選ぶ際の色については、以下のような淡い色が好ましいです。
- グレー
- ピンク
- ブルー
- ベージュ
- 藤色
これらの色は、柔らかく穏やかな印象を与えます。
柄に関しては、春を象徴する花の柄が推奨されます。
- 桜
- 牡丹
- 藤
- 菖蒲
大きな柄が施された着物は避け、片袖にのみ柄があるなど控えめで上品なデザインをおすすめします。帯については、祝福の気持ちも込めて二重太鼓結びの袋帯を選ぶとよいでしょう。
しかし、着物選びは最終的に個人のセンスや好み、式典の性質によっても異なります。
例えば、地域によっては着物を着用する文化が根強い場所もあれば、カジュアルな装いが好まれる地域もあります。
したがって、卒業式に着物を選ぶ際には、その地域の文化や一般的な慣習にも留意することが重要。
また、長時間の式典や移動が伴う場合は、快適に過ごせるよう着心地や動きやすさも考慮しなければなりません。
着物を新たに購入する場合や、既に持っている着物を着用する場合でも、事前に試着をしておきましょう。
いずれにしても、卒業式の主役は子供たちであることを忘れず、彼らの成長と成就を心から祝福する気持ちを大切にすることが最も重要です。
着物を着ることによって、伝統を尊重し記憶に残る美しい一日を演出することができるでしょう。自分が心から納得できる装いを選ぶことが、この大切な日を最大限に楽しむための鍵となります。
卒業式で着物を選ぶ母親の比率
最近の調査結果によると、卒業式で着物を選ぶ母親は全体のわずか約3%に過ぎないということが判明しました。
年度によって若干の変動は見られるものの、概して着物を選ぶ母親は少数派であることが確認されています。
着物を持っている母親の中には、同じ着物を入学式と卒業式の両方で着用することをためらい、入学式の方で着物を着るケースが多いようです。
時代の流れと共に着物を持つ人が減少している現代、卒業式に着物を選ぶ母親もまた減少傾向にあるといえます。
というわけで、卒業式で着物を着ていくと目立つ可能性があることは否めませんが、それでも着物を選ぶ母親が全くいないわけではありません。
あくまで子供たちが主役なので、派手過ぎない範囲であれば、着物を着用することに何の問題もないでしょう。
何より大切なのは、自分が心から着たいと思う服装を選ぶこと。卒業式の写真を後で見返した時に、「着物を着ていればよかった」という後悔が残らないようにしましょう。
まとめ
卒業式で着物を着る母親の比率は約3%なので、着物を着ていくと少し目立つ可能性はありますが、選ぶ色や柄が控えめであれば必要以上に場違いに感じることはありません。
一方、家族で撮る記念写真では、着物はとても映えます。子どもたちの門出を祝う卒業式は、母親にとっても重要な記念日ですから、最終的には自分が着たいと思う服装を選びましょう。
卒業式における教員の服装について以下の記事で詳しくお話していますので、ご参照くださいませ。